こんにちは
今日は針仕事のおはなし
今朝は久しぶりに針仕事をしました
夫のYシャツのボタンを付けるだけの簡単なもの
幼いころから裁縫は好きでした
幼稚園児のころ2歳上の姉とバスに乗り
カルチャーセンターの手芸教室へ通っていました
はじめは母が友人に誘われ通っていたようです
母に連れられ通ううち姉と私が習うことになったのです
手芸教室の仲間は母より年上の方ばかりだったと記憶しています
それはそれは優しくしていただきました
ピエロの縫いぐるみ
カバン
刺繡入りのランチョンマット
大人と一緒の課題に取り組んでいることも嬉しかったし
他の遊びにはない刺激がありました
刺繍糸はクレヨンより大切でしたし
端切れは折り紙より宝物でした
自分専用のチャコペンを買ってもらった日の興奮は今でも鮮明に覚えています
だからでしょうか
針仕事をしている絵が好きです
なかでも
フランシスコ・デ・スルバランの
「聖母マリアの少女時代」が大好きです
実物を目の前にしたとき
圧倒的な可愛らしさに
私はしばらくの間動けませんでした
絵はとても静かでした
シーンという音が聞こえてきそうなほど静かでした
モデルはスルバラン自身の娘と言われています
絵の中の少女マリアは針仕事の手をとめ
その小さな手を合わせて祈っているようですが
描いているスルバラン自身が
娘の安寧を祈りながら描いたのではないかと感じました
残念ながら写真では確認が難しいのですが
マリアの手の下には白い糸が垂れています
とてもデリケートに丁寧に描かれていて
糸までも可憐でした
少女のマリアがチクチクと縫っていた
そしてまたチクチクとはじめるのだろう
その間のひと呼吸を
私は息をとめて見ました
針仕事をしていると思い出す絵です
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました
私の書いた本です👇