平林鈴子のノート

心にうかぶとりとめのないこと

針仕事

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20年前に作った針山

 こんにちは

今日は針仕事のおはなし

 

今朝は久しぶりに針仕事をしました

夫のYシャツのボタンを付けるだけの簡単なもの

 

幼いころから裁縫は好きでした

幼稚園児のころ2歳上の姉とバスに乗り

カルチャーセンターの手芸教室へ通っていました

はじめは母が友人に誘われ通っていたようです

母に連れられ通ううち姉と私が習うことになったのです

手芸教室の仲間は母より年上の方ばかりだったと記憶しています

それはそれは優しくしていただきました

 

ピエロの縫いぐるみ

カバン

刺繡入りのランチョンマット

 

大人と一緒の課題に取り組んでいることも嬉しかったし

他の遊びにはない刺激がありました

刺繍糸はクレヨンより大切でしたし

端切れは折り紙より宝物でした

自分専用のチャコペンを買ってもらった日の興奮は今でも鮮明に覚えています

 

だからでしょうか

針仕事をしている絵が好きです

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聖母マリアの少女時代

画家:フランシスコ・デ・スルバラン

 

 

なかでも

フランシスコ・デ・スルバランの

「聖母マリアの少女時代」が大好きです

 

 

 

実物を目の前にしたとき

圧倒的な可愛らしさに

私はしばらくの間動けませんでした

絵はとても静かでした

シーンという音が聞こえてきそうなほど静かでした

モデルはスルバラン自身の娘と言われています

絵の中の少女マリアは針仕事の手をとめ

その小さな手を合わせて祈っているようですが

描いているスルバラン自身が

娘の安寧を祈りながら描いたのではないかと感じました

 

 

残念ながら写真では確認が難しいのですが

マリアの手の下には白い糸が垂れています

とてもデリケートに丁寧に描かれていて

糸までも可憐でした

 

少女のマリアがチクチクと縫っていた

そしてまたチクチクとはじめるのだろう

その間のひと呼吸を

私は息をとめて見ました

 

針仕事をしていると思い出す絵です

 

今日も最後まで読んでいただきありがとうございました

 

 

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