平林鈴子のノート

心にうかぶとりとめのないこと

入学式

f:id:suzukoessay:20210405134333j:plain

先週末のお花見散歩

 こんにちは

今日、入学式をむかえた方は多いのではないでしょうか

 

久しぶりに入学式のことを思い出していました

私が大学に入学したのは25年前

もう四半世紀前なのだと思うと我ながら驚きます

 

その日は

ひとり暮らしがはじまる緊張に押しつぶされそうになっていました

まったく知らない土地でやっていけるのか

誰もいない家で眠るさみしさに耐えられるのだろうか

といろいろ考えてはどんどん気持ちが重たくなっていました

 

新しい紺色のパンツスーツを着て大学に到着した時は

少し体が震えたのを覚えています

寒かったのか武者震いなのかはっきりしないまま式ははじまりました

 

緊張のあまり式のほとんどを覚えていませんが

学長のことばだけは記憶にあります

 

「左利きの人は右利きに、右利きの人は左利きになって卒業してください」

 

右脳と左脳をフル活用して芸術に対峙してほしいという意味でした

利き手でない手も使えるようになるくらい

または両手を動かすことで脳全体が動くように

全身全霊で自分の作品に向き合ってという励ましでした

 

「がんばる」

 

私は学長のことばで

お腹の底が熱くなるのを感じました

 

残念ながら両手が使えるようにはなりませんでしたが

大人になった今でも学長のことばを反復します

大切な何かに対峙するときは全身全霊でと

 

あの時「4年間はあっという間です」とも仰っていました

確かに

ひとつの画法を習得するのにはあまりにも短かい時間でした

もっと絵がうまくなりたいと思い続けた4年間でした

「もっと」

「もっと」

この渇きが学びの動機になっていたと今は感じています

不器用だからこそ貪欲に取り組めたのでしょう

 

f:id:suzukoessay:20210405145311j:plain

 

コロナ禍での入学式、そして授業は

想像していたものとはちがうかもしれませんが

夢中に学んでほしい

新しい学び舎で思う存分学生生活を謳歌してほしい

悔いのない時間を過ごしてほしい

 

 

あれれ

いつの間にか熱く語ってしまいました

私も年を取ったのですね

 

 

入学式のみなさんおめでとうございます

 

にほんブログ村 にほんブログ村へ
にほんブログ村