平林鈴子のノート

心にうかぶとりとめのないこと

うつわ

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アール・ブリュットの器



 こんにちは

今日は器のおはなし

 

物が少ない我が家ですが

器は少しずつ増えつづけています

洋食器も和食器も好きです

 

なかでも若い作家さんの作品に惹かれます

陶器市などで作家さんご本人とおしゃべりをする時間が宝物のように感じます

どんな土で

どんな釉薬で

何に拘っていて

どんな作品を作りたいのか

 

たくさんおしゃべりをして

選りすぐりのひとつを抱いて帰ってきた器ですから

どれも大切です

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二十代のご夫妻が作った粉引の器

そこで

大切な器どうし傷つけあわないよう

 小さく裂いた手ぬぐいを

器と器の間に挟んで棚に仕舞っています

習慣になってしまえば案外面倒ではないんですよ

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一枚一枚に手ぬぐいを挟みます

 

それでも器は割れてしまうものです

なぜだか大切な器ほど割れてしまうように思います

 

幼いころお皿を割ってしまった時

祖母が

「ひとつの物がふたつになって縁起がええんやで」

と励ましてくれたことがあります

作法に厳しい祖母でしたから

叱られると思った私は拍子抜けしたのを覚えています

そして

物をとても大切にする祖母が割れた器を潔く手放したのを見て

暮らしの極意を感じたのです

 

今でもお皿が割れた時は

「今日は縁起がいい日」

と口に出して言うようにしています

 

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お気に入りの手ぬぐいがちらりと見えるのも楽しい

 とはいえ

思い出深い器を手放すのは後ろ髪を引かれる思いです

祖母のように潔く捨てられない私は

割れた器をとってあります

 

随分たまってきたので

そろそろ金継ぎをしようと思っているところです

金継ぎのおはなしはまたどこかで

 

 

今日も最後まで読んでいただきありがとうございました

よい週末をお過ごしください

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